ぼっち大学生の雑記

ぼっち大学生のねぎが書く雑記です。読書が趣味なので最近読んだ本を中心に書こうと思っております。

【書評】「わたし、定時で帰ります。」著:朱野帰子

「わたし、定時で帰ります。」
著:朱野帰子 新潮文庫 仕事小説

f:id:negiumaizo:20201108172048j:plain
〈あらすじ〉

IT企業に勤めている会社員の東山結衣は入社してから10年間「出来るだけ残業をしない」という会社の方針もあり定時に帰宅することを心に決めている。しかし、残業をしたくない彼女をよそに近頃、転職組が多くなり「出来るだけ残業をしない」から「定時に帰るのは悪いこと」という風に社員の意識が変わり始めてきた。仕事人間の元婚約者、風邪をひいても休まない同僚、出産6週間で出勤して無理にでも働こうとする先輩
そんな中、元社長のブラック上司まで現れる私生活と仕事に振り回されながら、働き方や、仕事の納期に立ち向かう。

 

〈まとめ〉

定時で帰ることを絶対に譲らず、好きな時に有給を使うことを貫いていた東山結衣の周りで、「出来るだけ残業をしない」から「定時に帰るのは悪いこと」という風に社員の意識が変わり始めてきた。何故、体を壊すほど働き詰めるのか何故、酷いブラックな仕事を受けてくるのかIT企業に勤める女性社員の奮闘記の仕事小説です。

 

〈こんな人におすすめ〉

社会人

働き方に悩んでいる方

仕事小説が読みたい方

 

〈感想〉

日本人は学生の頃から周りに合わせようとする空気感があると感じます。定時で帰ることが悪いことではありません(仕事が終わった上で)もちろん終わりきらない量を押し付けられるという事は、それ自体が問題ですが…悪いことではないのに、定時で帰ることが悪いという空気感の中で自分を、貫いている結衣さんは凄いなと思いました。社会に出たことのないガキが生意気が偉そうにと思われるかもしれませんが、仕事に疲れて、自殺をする方が後を絶たないということは世間の常識になりつつあると感じます。小説の中でも、結衣さんが、働き方について変えようとしなければ、体を壊すまで働いて過労死されるという問題も起こっていたかもしれません。会社のための自分ではなく自分のための会社であることが社会の常識になればと、本作を読んで思いました。